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堀内まり菜・関根優那 青春のきらめきと真っすぐなパワーを!|ラブライブ!シリーズ「スクールアイドルミュージカル」

2024.1.9

コミックス、アニメ、ゲームなど、幅広いメディア展開で人気を博しているスクールアイドルプロジェクト「ラブライブ!シリーズ」。その中のミュージカル作品が「スクールアイドルミュージカル(スクミュ)」だ。本作では、ラブライブ!シリーズの持つ「みんなで叶える物語」のキーワードを胸に、少女たちが夢をかなえる青春ドラマが描かれる。
2022年12月の初演、2023年8月の追加公演に続き、3度目の主演となる堀内まり菜(椿 ルリカ役)と関根優那(滝沢アンズ役)に、役へ向き合う気持ちや“スクミュ”の魅力などについて話を聞いた。

3回目”だからできる、ルリカとアンズの表現

― 今回で3度目の“スクミュ”です。気持ちもより深まっていると思いますが、どのように役や作品へ向き合っていますか?
<堀内まり菜(椿 ルリカ役)>
今回は、これまで自分の中で作り上げてきたルリカちゃん像をいったん捨てて、新たな気持ちで役に取り組んでいます。クライマックスに向けてフルパワーで駆け上がっていくだけではなく、ルリカちゃんの元気の裏側にあるものを表現したいんです。


堀内さん演じる椿ルリカは、昔ながらの進学校である椿咲花女子高校(兵庫)に在籍。勉強漬けの日々の中で一人のアイドルと出会う。

初演の稽古前は、前に突き進むパワーや天真爛漫(らんまん)な明るさを前面に…と思っていたのですが、あらためて相手からの感情を受けてお芝居をしてみると、仲間に対する気持ちやお母さんを思う繊細な感情が浮き彫りになってきて。毎日、ルリカちゃんの素直ですてきな部分を新しく見つけながら稽古に臨んでいます。

<関根優那(滝沢アンズ役)>
これまではアンズちゃんへの理解を深めることに大きく力を割いていましたが、3回目となる今回はベースがすでに出来ているので、繊細な気持ちの動きの表現に力を入れられるようになりました。アンズちゃんの目線で物語が動くことも多いので、細かい気持ちの変化を分かりやすく表現できれば、お客さまにもさらに物語に共感していただけるのではないかと感じています。


関根さん演じる滝沢アンズは、芸能コースの活躍めざましい滝桜女学院(大阪)に在籍。
アイドル部のセンターとして注目されていたが、思うところがあるようで…。

初演は何もかもが手さぐりでした。幕が開いたとき、お客さまはどんな反応を返してくださるのか、舞台の空気感はどうなのか…。でも初演と追加公演を経てさまざまなことが肌や記憶に染みついているので、それらを思い出しながら舞台を作り上げていきます。

― 前回苦労したことと、今回はそれらにどのように取り組んでいるかお聞かせください。

<堀内>
初演では「頑張らなくちゃ!」と力んでしまったり、さまざまなことを背負い込んでしまったりしていたように思います。でも今作は「頼れるところは頼ろう!」と楽な気持ちで取り組めています。気負ってしまっていた気持ちが解消されているので、ルリカちゃんのやわらかい部分をもっと皆さんにお伝えできるはずです。

<関根>
私は、「ラブライブ!」の世界が持っているキラキラ感をどのように表現しようかと悩みました。アンズちゃんの心の葛藤を舞台で表現すると、そのキラキラ感が薄れてしまうのではないか?  と。気持ちの変化を歌でどこまでお伝えできるのだろう…と稽古ではもちろん本番中もずっと試行錯誤し続けました。実は今もまだ悩み続けていて、ずっとブラッシュアップを続けているところです。

でもひとつ分かったことがあって。高校生らしい純粋な気持ちを真っ直ぐに演じれば、きっと共感していただけるし気持ちが伝わるのではないかな…と。はじめにまり菜ちゃんが言っていたように、私ももう一度初めからすべてを見つめ直してみたところ、そのシンプルな答えにたどりつきました。自分が思ったまま自由に、そして真っすぐに、アンズちゃんのキラキラ感を表現していきたいと思っています。

― 今作はこれまでと違い、ルリカとアンズ以外の登場人物がほぼWキャストで公演がおこなわれます。Wキャストのお相手とのお芝居をどのように感じていますか?
<堀内>
同じ役であっても、その瞬間に出てくるエネルギーがその人によってまったく違う種類であるのを感じています。表情から伝わってくるワクワク感や、心で受け取る波動が変わると、目の前の色が変わったような感覚になるんです。演じていてとても楽しいですね。「この子にはこういう良さがある」と毎日新しい発見をしながら稽古に励んでいます。

<関根>
アンズちゃんは周りのみんなから心を動かしてもらう人物なので、「みんなはどうアプローチしてくれるんだろう?」といつも楽しみにしています。それぞれのアプローチしだいで受け取る感情が変わるので常に新鮮な気持ちです。

稽古では、周りから受け取る感情は違っても、“アンズちゃんとしての軸”はぶれずにしっかりと持つのを大事にしています。アンズちゃんが変わらずにいるからこそ、新しい感情を受け取ったときに「ああ、こういうときアンズちゃんはこう思うんだ」と私自身も新しく発見ができるんです。観てくださるお客さまも、同じように新鮮に感じてくださったらうれしいですね。

うまくやろうとするのではなく、本気でやる

― おふたりのお母さん役である、蒼乃夕妃さん(椿 マドカ役)と、岡村さやかさん(滝沢キョウカ役)から頂いた印象的な言葉やエピソードを教えてください。
<堀内>
蒼乃さんは本当にすてきな方です。稽古の最初からずっとあたたかく見守り寄り添ってくださって…。蒼乃さんが稽古で一切手抜きをせずに取り組んでいらっしゃるのを見て「あれだけ実績をお持ちの方がこんなにも全力で」と驚きましたし、もっと心を動かしてお芝居をしなければと気持ちが引き締まりました。

それから、どの瞬間も所作が美しいんですよ! 椅子に腰かけられているときでさえ背筋がピンとしていて。そういう何気ないときでも、舞台に立つ人間としての心得を感じます。言葉で引っ張らなくても、そういった姿勢を見せてくださることで「この人についていきたい」と思わせてくれる方です。


椿マドカ役/蒼乃夕妃

実は、公演中に「もっとこうすればよかった…」と悔いる出来事があったのですが、蒼乃さんが「でも、120パーセントで臨んだんでしょ?」と言ってくださって。手は抜いていない、そのときの全力を出し切ったのだからそれが正解なのよと。それを聞いて、うまくやろうとするのではなくて本気でやるのが大事なんだと分かったんです。蒼乃さんのそのお言葉で、舞台に向き合う気持ちが新たになったように感じています。

<関根>
さやかさんは…初対面のときから「こんな大人になりたい!」とずっと思っています。ひと声で空気を変える強いパワーと謙虚さを兼ね備えていて、「私もがんばらないと!」と刺激を受けていて。お芝居はもちろんなのですが、特に歌に関しては、一緒に歌えることがただただ光栄です。さやかさんからもっと学びたくて稽古をずっと拝見していますし、よく質問もしています。


滝沢キョウカ役/岡村さやか

公演中、不安そうな顔をしていた私を舞台袖でいつも励ましてくださっていました。技術面でも心の面でもたくさんのアドバイスをしてくださって、それらが全て学びになっています。公私ともに尊敬できる方で、さやかさんと親子役を演じられて幸せです。

― 本作はスクールアイドルのはじまりの物語ですが、おふたりにとって“スクールアイドル”とはどんな存在でしょうか?


「動きがほしい」という編集からのリクエストに応え、劇中の振付を披露してくれた。

<堀内>
「自分の心に素直になれる場所」です。大人になると義務感やさまざまな枷(かせ)にとらわれたり、自分のやりたいことができなかったりと、ネガティブな気持ちになることもあるかなと思います。けれどもスクールアイドルは「自分が今したいことは何なのか」「本当の自分とは」を教えてくれるんです。やりたいことに向かって真っすぐに挑戦する気持ちを思い出させてくれる、パワーをもらえるものでもあります。心の一番近くにいてほしい、私にとっての“スクールアイドル”とは、そういう存在だと思っています。

<関根>
私も同じように「今しかできないから、やろう!」と真っ直ぐな気持ちを思い出させてくれると思っていて。大人になると、新しく挑戦するのは怖かったりあきらめてしまうことも多いと思いますが、スクールアイドルたちの挑戦する気持ちや、やりたいことに向かって一直線な姿勢を見ていると「頑張ろう」と背中を押してもらえるんです。私だけではなく、きっと皆さんにとってもそういう存在なのだろうな、と感じています。

― 最後に、本作を楽しみにしているファンの皆さんへメッセージをお願いします。

<堀内>
青春のきらめきがたくさん詰まった作品です。演じる私たちも「ラブライブ!」の世界が大好きで、いつもたくさんのパワーをもらっています。そのきらめきやパワーを表現できたら…と思って臨んでいるので、初めて「ラブライブ!」の世界に触れる方も、もともとファンでいらっしゃる方も、“スクミュ”を体感していただけたらうれしいです。ぜひ劇場へ遊びに来てください!

<関根>
キラキラな世界を目の前で見られる作品です! ストーリーがシンプルなので「ラブライブ!」のシリーズに初めて触れる方でも分かりやすく世界に入れますし、真っすぐな女の子たちが純粋にがんばっている姿は、きっと心に深く刺さるのではないかと思います。素敵な楽曲と“スクミュ”の空気を味わいに、何も考えずにぜひ楽しんでいってください。きっと、たくさんのパワーを感じていただけると思います!


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広がるのはキラキラした世界。観劇未体験でも楽しめる『スクールアイドルミュージカル』の魅力

「スクールアイドルミュージカル」

2024年1月11日(木)~1月21日(日)
お問合せ:インフォメーションデスク https://information-desk.info/

公演詳細はこちら


文:広瀬有希
写真:坂本美穂子

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